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ユニップデザインとは住宅や店舗、オフィスビルなどの建築設計・インテリアデザインをメインに活動している一級建築士事務所です。また、ツリーハウスの設計施工も行っています。

このブログはそんなユニップデザインのスタッフが物件紹介や世の中に溢れるモノ・コトを、実体験をもとに紹介していきます。



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絵本と遊べるところ
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この幼稚園には、他ではあまり見かけないところがあります。
いろんな居場所で好きな絵本が読める、ここちよい場所(ところ)を考えました。

一人きりで絵本に集中するところ

仲良しとじゃれ合いながら絵本をみるところ

大きな絵本を囲んで友達と一緒にみるところ

屋根裏部屋でひっそりと絵本をみるところ

先生がよむ絵本にみんなで集まるところ

tosho3
tosho2

いろんなところにすわったり、あつまったり、ねそべったりできるところ。
自分の好きな場所で、好きな友達と、好きな絵本と遊べるところです。

テーマ:建築デザイン - ジャンル:学問・文化・芸術


ヒノキのリブで包まれる
yugi01

今回は遊戯室です。
一言で「遊戯室」とは言えないようなところです。

通常は遊戯室として利用しますが、様々な催しに対応するように考えています。
園の発表会や式典はもとより、ミニコンサートや演劇、映画なども十分に行える
大人で約200名が収容できる大きなホールです。ステージはプロセニアム・アーチを設け、状況によりスクリーンや緞帳、水引幕や袖幕が出し入れできます。

ステージは広ければそれに越したことはありませんが、イベントがないと通常はなかなか利用する機会がなく、他園では物置になっている状況をしばしば見かけます。
そこで次のようなアイディアを考えました。

〜緞帳や可動間仕切りを有効に利用できないか!
音楽室などのような教室空間として二毛作空間をつくろうではないでしょうか!
ステージも広くつかえるし、教室も十分に広く、音も気にしなくてよい!
さらには、ステージ背面に大開口を設けて庭の緑を見せたらどうか!
木を植えるなら。近隣への目隠しにもなる常緑がいい、折角ならモミの木を植えよう!〜

早速冬には、クリスマスツリーとしてしっかりと鎮座し演出されていました。
通常は、暗くて閉ざされがちなステージ空間ですが、教室などとして広義的に設えることで、様々なイベントが可能になることと思います。

yugi02

次に壁をよく見てください。一見平らに見えますが、実は24mm×15mm程度の神奈川県産のヒノキをリブ状に加工して並べている凹凸の面です。ヒノキのリブ状の断面形状は、ホール内部の吸音材として心地よい音を演出する材料にもなっています。
ぶつかっても痛くないように一本一本R面加工をしたり、指を挟まないよう、見た目が美しいよう、何本か試作をつくりここに至っています。

建築的には、2階や隣室との連携や、採光や通風、暗転対応、遊具などの可動収納、設備的には舞台装置関係や照明ボックス、大空間で有効な床下吹出空調など、他にもいろいろと紹介したいところですが・・・機会があればと。

テーマ:幼児教育 - ジャンル:学校・教育


やさしくてここちよい学び場
更新を怠っているうちに、あっという間に2月も終盤にさしかかりました。

年少2

今回は幼稚園の内側についてご案内します。
まずは教室からです。いわゆる年少、年中、年長の構成ですが、恵まれた広々とした園庭に面しての配置が必須条件でした。限られた間口でしたので、年中年長を南向きに上下に、年少は平屋部分で西向きに配置しました。年長は小学校への予行訓練として玄関や階段を通って2階の教室へあがります。年中や年少は園庭側のデッキスペースから直接教室に入るように計画しました。

年少1

 ハード面で第一に考えたことは、学び環境についてです。幼稚園での生活時間は午前中がほとんどです。年少教室棟は西向きですので、天井を高くして朝からの光を取り入れるために東側上部にハイサイドライト窓を設けています。この窓は夏期には換気の役割も果たします。
また、先回も紹介しましたがデッキスペース上部にはポリカーボネイドの複層板を設置し、いつもやわらかい光の下で過ごせることができます。
 年少教室だけに限らず夏でも空調機なしで過ごせるように、風通しがよくて明るい教室になるように気を配りながら設計をおこないました。

年長

次に明るくて風通しのよい空間には、その環境を最大限に生かす内装を考えなくてはなりません。今回は助成金の活用もあり、内装に地元神奈川県産のヒノキを利用しています。細かいチップにされた後、板状に成型されたもの(桧ストランドボード)を利用しています。鼻を近づけるとほのかに森林の香りがします。床には国産のクリの無垢フローリングを利用しています。
明るくて風通しのよい空間に、これらの自然材料を用いることでさらに「やさしさ」「ここちよさ」「やわらかさ」などが加わった、温かみのある学び場になったと思います。

テーマ:幼児教育 - ジャンル:学校・教育


亜鉛の屋根
nennshou

この幼稚園で使用した屋根の素材は「亜鉛」です。
「チタン亜鉛合金」という99.7%の亜鉛と微量のチタン、銅などの合金です。
ベルギーで製造されて約200年の歴史があるようです。

60年鎮座した旧園舎の形状を継承し、地域のシンボルにもなりうる屋根です。
こどもが絵に書くように、幾何学的にできるだけ単純でシンプルなかたち。
切り妻状のものと、片流れ状のものに側面にも同じ材料を巻き込むようにしています。
単純なかたちに対して、いろんな表情がでるように葺き方を工夫できないかと。

この亜鉛合金は、ほぼ亜鉛素材そのままの表情を生かせる材料であり、無塗装板であるため、曲げても皮膜が剥がれることなく、切り口から腐食することもありません。
この金属は銅板と同様に錆びを生成することで腐食から身を守るそうです。
メンテナンスフリーで、様々な曲げ加工にも対応できる材料なのです。
湘南海岸から約700mの沿岸部の立地では、なおさら有意義なものになるでしょう。

今回は、縦はぜ葺きや平葺きなどを組み合わせたり、樋や壁の幕板としても使用しています。外壁の板張りの柔らかい感じも手伝ってか、天気や見る角度によって濃いグレーにみえたり、ブルーにみえたりと周りの環境を写しているようです。

亜鉛素材そのままの表情は、年月が経つにつれ次第に色調が変化し、落ち着きと風格が増してゆきます。この材料も前述しました「経年優化」を期待できる材料といえるでしょう。

porikayane

上は年少棟(平屋)の軒下空間。
先に説明したアエンノヤネの延長部分です。西向きの建物であるためできるだけ多くの光を上部よりとりいれています。材料は半透明の複層ポリカーボネイド板です。外壁と同様のウエスタンレッドシダー(米杉)の垂木と重なり、やわらかい光を取り込んでたいへんにここちよい空間です。

テーマ:建築デザイン - ジャンル:学問・文化・芸術


経年優化
06南面外観

広い園庭から撮った写真です。
左の2階建部分が園庭を一望できる職員室や年中、年長教室。
右の平屋部分が年少教室です。従来通り園庭をL型に囲むプランニングとしました。

外壁には天然木、屋根には亜鉛を利用しています。
いずれも年が経つにつれて、魅力的に変化していく素材としています。
荒削りのざらざらとした表面や、木目や節といった木材の特徴が現れます。また唯一無二の材料で敷き詰められた板張りは、不揃いな斑となり、温かみのある心地よさが感じられます。

さらには、日や雨の当たるところから徐々に薄色に色あせていき、やがてはグレーに統一された色彩に変わっていきます。設計段階で同様な材料を利用している物件をいくつも見ることができました。中には30年以上経っても狂ことなく渋いグレーを保ち続けているものあり、歴史的な品格さえ感じさせられました。

昨今は印刷技術が発達し、外壁にもプリント材が多く見られるようになりました。それらは雨が降っても日が当たっても質感の変化はありません。本物を使用するからこそ生じる変化は決して「経年劣化」ではなく、「経年優化」として賞賛されるべきでしょう。

この園舎を巣立った子どもたちには、自分の成長とともに変化していく園舎を見て、「経年優化」を感じてもらえることを願っています。

03_南西面外観

テーマ:建築デザイン - ジャンル:学問・文化・芸術


湘南に幼稚園完成
01_南西面鳥瞰

神奈川県平塚市に弊社設計・監理による幼稚園が完成しました。
創立60年の伝統ある私立幼稚園の建替計画です。
JR平塚駅と湘南海岸の中間に位置し、公園に隣接し閑静な住宅地にある広々とした敷地です。

いくつもの計画案を検討した上での結論は、いままでと変わりなく60年鎮座してきた旧園舎の配置や周辺の風景を可能なかぎり残すことを意図した計画となりました。また、周辺が住宅地であることから、道路や隣地境界沿いは平屋部分として、建物中央部に2層部分を集約した計画としています。
隣接する公園を借景に園舎からの眺望は遠方まで広がりを感じることができます。

今回より、しばらくの間この幼稚園の計画をできるだけわかりやすく紹介できればと思います。

テーマ:建築デザイン - ジャンル:学問・文化・芸術


スミカタサイコウ
kaidanmae

昭和39年竣工、46年まえの住宅の改修物件。
耐震改修を前提としてこれを機に「住むスタイル=住み方」を再考。

当初は大人数で暮らしていたが、現在は少数。
使用していない部屋はいつの間にか納戸に…
しかし長年駐車場は近所で借りている。

「なんとか、駐車場を一階につくれないでしょうか?」

都内では駐車場といええも賃料は高価です。
なんとかしたいと思い今回の案を提案させていただきました。

道路からの配置順序を「DK→和室→洋室」から「車庫→DK→洋室」と順送りすることを提案。
中に追い込まれた車庫や食堂にできるだけ光を入れるように建具を大きくすることにしました。

車庫部外観(改修前)
shoumenb

車庫外観(耐震補強後)
shoumenh

車庫外観(改修後)
shoumeia



車庫内観(改修前)
kaidanb

車庫内観(改修後)
kaidana



食堂(改修前)
diningb

食堂(改修後)
dininga


このように改修を計画する際には、「住み方」についても考えてみてはいかがでしょうか。
また、せっかく改修するのでしたら、同時に効率よく耐震診断・補強計画を取り入れることをお勧めします。


スイゾクカン
あっというまに夏ですが
夏といえば、癒されるのが水族館。

早々に梅雨明けをしていて南国らしい猛暑日。
おそまきながら、沖縄美ら海水族館を視察。
約10年前、以前の事務所で某水族館の設計を担当したこともあり興味津々。
その頃に竣工現場に美ら海の建設スタッフが視察にきていたのを思い出します。

エントランスアプローチからは建物の背景に青い海や空が見えるように
海岸の斜面を利用して、建物の高さを抑えて計画されているようです。

tyura01

館内は3Fが入口、浅瀬の展示からスロープで徐々に1階の深い海の方に下がっていく構成です。ひと昔前になりますが各地でメガ水族館が計画させれ際に、メインの展示の構成(水槽の見せ方)としてよく使われた手法です。

tyura02

写真はメインの7500トン(深さ10m・幅35m・奥行き27m)のジンベイザメがいる大水槽。
どうしてこういう形になったのかと、しばしマンタに見とれてしまいました。
ナウシカのメーヴェのように頭上をとんでいきます。

tyura04

最後は海側から見上げた水族館の全景です。
外壁はコンクリート打放し、屋根は金属版葺きです。
きれいな海岸沿いにあるせいか少々メカ的な硬いイメージだったかな。

tyura03






備えあれば憂いなし
阪神・淡路大震災、新潟県中越地震、岩手・宮城内陸地震、そして国内観測史上最大のマグニチュード9.0を記録した東北関東大震災。今回の未曾有の事態で、少なくとも東日本にいて同じ揺れや混乱を体験したひとは身が震え他人事ではないことを実感したことでしょう。

随分前からどの自治体も様々な地震に関する施策や助成などを施してきていますがいざ実行に移すとなると、「今まで持ったからもうちょっと大丈夫」とか「みんながやっていないから平気だろう」とか面倒なものには蓋をしてしまい、なかなか腰が重いのが大半のように思われます。すでに防災装備品などが完売するなど震災対策への関心が少しずつ高まりつつあるようですが、このようなことは衝動的なきっかけであっても一時的なことではなく「一人ひとり」が「自身の力で自身を守る備え」を持ち続けることが、万一のときには「大きな力」となることと思います。

taishin

写真は現在工事中ですが、弊社が耐震診断・改修計画を担当している同区内にある築47年の木造住宅です。諸条件が整い、区の耐震診断助成制度耐震改修助成制度を活用している現場です。昭和56年以前の基準で建てられており診断結果は「倒壊する可能性が高い」という評価でした。写真中央にあるように新規にバランスよく筋交(すじかい:斜めにかかる材)を入れて端部等を金物でとめるなどの補強を適切に施すことで「一応倒壊しない」レベルに達することができます。今回の震災をもって少しずつでも万が一のための「備えを考える」機会になればと思います。

新年のご挨拶
新年あけましておめでとうございます。

旧年中はたいへんお世話になりありがとうございました。

本年もよろしくお願い申し上げます。

皆様にとって幸多き年となりますようお祈り申し上げます。


平成二十三年一月
ユニップデザイン株式会社